史跡・御土居

伊勢市*数学*塾・予備校*エムジェック*塾長の真鍋です。連休中に紅葉を見に行く人も多いことでしょう。京都、北野天満宮のもみじ苑で見られる『御土居(おどい)』を紹介します。
■ そもそも御土居って何?
安土桃山時代に豊臣秀吉が京都のまわりに築いた、巨大な土塁(城壁・堤防)
高さ約5メートル、幅は20〜30メートル、京都をぐるっと囲むように、なんと全長22キロ。全て人力で作られたわけですから、かなりのスケールです。
■ 何のために作られたの?
大きく3つの役割がありました。
① 京都の“境界”をはっきりさせる
当時の京都は町が外へ外へと広がりすぎ、まとまりがありませんでした。 秀吉は御土居を作ることで、「ここから内側が京都、ここから外は郊外」区切りを明確にした、「京都市の外周線」です。
② 外敵や盗賊を防ぐ
土を高く積み上げて壁のようにすることで、防御の役割も果たしました。外側は急斜面で登りにくく、内側はなだらかになっているのが特徴。
③ 洪水を防ぐ
鴨川は昔からよく氾濫したため、御土居の一部は堤防として洪水対策にも役立ったと言われています。
■ 今も見られる場所は?
御土居は現在、北野天満宮の西側(紙屋川沿い)、上京区・中京区の一部など、京都市内に点々と残っています。
■ 地名にも“御土居”の名残が
御土居には、街へ出入りするための通路が作られ、「出口(でぐち)」と呼びました。 今も残る丹波口、五条口、鞍馬口などの地名は、この“出口”に由来しています。
京都に行く機会があれば、ぜひ「御土居跡」の表示を探してみてください。

