中2理科¥植物¥蒸散
伊勢市*数学*塾・予備校*エムジェック*塾長の真鍋です。
玉城中学校2年生K君から理科の蒸散に関する質問を受けました。植物の範囲で唯一の計算問題ですから頻出です。何の数値を聞かれるかは様々ですが基本的な考え方は1つだけ。そこを理解してしまえば怖くありません。
代表的な例題は「①葉の表」「②葉の裏」にワセリンを塗ったものと「③何もしていない植物」それぞれの蒸散量が与えられ、葉の表(裏)からの蒸散量や葉以外からの蒸散量を問われます。
ここで大切になるのが①や②の数値はそのまま使えないということです。葉の表や裏にワセリンを塗ると気孔がふさがれて蒸散ができなくなり、その分蒸散量が減ります。ですから、何もしていない値から葉の表にワセリンを塗った値を引く(③-①)ことで葉の表からの蒸散量を知ることができます。同様の計算で葉の裏からの蒸散量(③-②)も求まり、その2つの値を合計すれば葉(の両面)からの蒸散量が求まります。さらに、その値を再度何もしていない値から引くことで葉以外からの蒸散量も求めることができます。
具体的な数値で確認しますね。①葉の表にワセリンを塗ったものの蒸散量が4g,②葉の裏にワセリンを塗ったものの蒸散量が2g,③何もしないものの蒸散量が5g とします。葉の表からの蒸散量は 5-4=1g、葉の裏からの蒸散量は5-2=3g、葉からの蒸散量は1+3=4g、葉以外からの蒸散量は5-4=1g になります。ワセリンを塗ったものの数値自体を使うのではなく『引いた値』に意味があることがポイントです。