生物基礎¥腎臓のはたらき

伊勢市*数学*塾・予備校*エムジェック*塾長の真鍋です。
看護科の入試過去問を解いていた宇治山田高校3年生のRちゃから生物基礎の腎臓のはたらきについて質問がありました。
腎臓に関する計算問題は頻出ですね。イヌリンの濃縮率を求めて原尿の排出量や尿素などの再吸収量を算出する問題が定番です。計算手順がシンプルなので解法を覚えて機械的に解いている生徒も多いと思いますが腎臓での『ろ過』のイメージをぜひつかんでおいてもらいたいです。『ろ過』と言えば、ロートに乗せたろ紙上にガラス棒をつたって液体を流し込み、溶けていない物質がろ紙上に残り、きれいな液体(ろ液)がビーカーたまる実験を思い出すはずです。しかし、腎臓での『ろ過』は違います。
腎臓に流れ込んでくる血液は糸球体を通過する間に血球やたんぱく質以外の色々な物質を含んだ状態で(糸球体にあいている穴から)ボーマン嚢へこし出されます。このろ液が原尿です。原尿には体外へ排出すべき老廃物だけでなくグルコース、無機塩類、水分など必要な成分も含んでいますから、その多くは細尿管から毛細血管へ戻され(再吸収)、残りが尿としてぼうこうへ送られます。腎動脈中の血液(血しょう)の量を100とするとボーマン嚢へこし出される原尿の量は10、そのうちの9.9が再吸収されるため最終的に尿になる量は0.1程度まで少なくなります。
この一連の流れをつかんだうえで計算問題にも対応できるよう、しっかり理解してほしい内容です。

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