今週の質問(排反と独立)

伊勢市*数学*塾・予備校*エムジェック*塾長の真鍋です。確率の学習で、まぎらわしい言葉に『排反』と『独立』があります。区別をつけるために、まず「試行」と「事象」の違いを整理しておきましょう。

 試行 … サイコロを投げる、コインを投げる、カードを引くなど、ある操作や実験そのものを指します。

 事象 … 試行の結果として起こる出来事のことです。たとえば「サイコロで3の目が出る」「コインで表が出る」といったものが事象です。

この上で、重要になるのが 排反な事象独立な試行 という考え方です。

排反な事象
   二つの事象が同時には起こりえないとき、それらを「排反」と呼びます。

 ・排反な事象の例 サイコロを1回投げて「1の目が出る」と「2の目が出る」→ 1回の試行で同時に1と2が出ることはない

 ・排反でない事象の例 サイコロを1回投げて「偶数が出る」と「3の倍数が出る」→ 6の目が出れば両方に当てはまるので同時に起こる

独立な試行
   二つの試行の結果が互いに影響を与えないとき、その試行は「独立」であるといいます。

 ・独立な試行の例 サイコロを2回投げる→ 1回目の結果が2回目に影響することはない

 ・独立でない試行の例 トランプから1枚引いて元に戻さず、続けてもう1枚引く→ 1枚目の結果が2枚目のカードの確率に影響する

ま と め

 「排反」同時に起こらない事象の関係 を示し、「独立」互いの結果が影響しない試行の関係 を示します。似ているようでまったく違う概念です。どちらも確率計算の基本になるので、例をイメージしながらしっかり区別しておきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)