俗用と誤用の違い
伊勢市*数学*塾・予備校*エムジェック*塾長の真鍋です。お盆休み中にNHKドラマ「船を編む~私、辞書つくります~(全10話)」を観ました。原作の小説は10年以上前に『本屋大賞』を受賞し、映画化にアニメ化もされています。紙の辞書を作る物語なので多くの言葉の意味や使い方が出てきてストーリーも面白いですよ。
言葉の使い方のなかに「俗用」と「誤用」があります。どちらも辞書の意味と違う使い方ですが、その扱いは大きく異なります。
俗用
本来の意味から少し変化しているけれど、日常的に広く使われていている表現です。例えば
・確信犯…「自分の行為を正しいと信じて犯罪を行う人」が「悪いとわかってやる人」の意味で使われることが多い
・憮然とする…「失望してぼんやりしている」が「怒っている」様子として使われることが増えた
これらは本来の意味からずれていますが、会話や新聞記事でも普通に見かける「俗用」です。
誤用
単なる間違いで、意味が通じなかったり一般に広く受け入れられていなかったりする使い方です。例えば
・情けは人のためならず…「人に親切にしてもその人のためにならない」と勘違いする使い方
・敷居が高い…「相手に不義理をして会いにくい」なのに「高級過ぎて入りにくい」と誤解して使う場合
俗用は多くの人が使うようになり、場合によっては辞書にも載る言葉の変化ですが、誤用は意味を取り違えたままの間違った使い方なので注意が必要です。

