必要条件
鈴鹿高専2年生Mちゃんが学習している数学の範囲が多岐にわたっていて凄い!高校数学の進め方が『数ⅠA⇒数ⅡB⇒数Ⅲ』と決まっているのに対して、高専で習う順序は独特です。1年生前半でいきなり数Ⅲの内容が出てきたかと思うと複数の範囲がどんどん同時進行していきます。昨日も、数列の極限、無限級数、複素数平面、ベクトル、等を演習していて頭の切り替えが大変そうでした。
そんなMちゃんがしてくれた質問のなかから、みんなに気をつけてもらいたい内容を1つ。
「次の無限級数が収束するか発散するかを答え、収束する場合はその値を求めよ」
という問題で、収束するか発散するかを考える際の注意点です。まず、無限級数が収束するための必要条件が ”数列(一般項$a_n$)の$n$⇒無限大にしたときに$a_n⇒0$になる” ことは知っておいてください。ここで、この内容はあくまで$ \textcolor{red}{必要}$条件であって十分条件でないため、$n$⇒無限大で$a_n⇒0$になったからといって必ずしも無限級数が収束するとは限りません。
つまり、$n$⇒無限大にしたとき$a_nが0$にならなければ「無限級数は発散」の判断はできても、$0$になった場合はさらに収束するか発散するかを確認する必要があるということです。正確に覚えておいてくださいね。